スイスでは今までにないビーガンブームです。スーパーではここ2,3年どんどんビーガンの製品が出回り、たくさんの大豆加工食品が売られています。豆腐も大人気。さらには、肉に似せたものが大豆から作られ、そこまでして肉の真似ものを食べたいか?と疑問に思いながらも、そんな自分も家でたまにハンバーガーをビーガンのパテで食べたりしているのを思い出しました。
ビーガン界の飲み物では、オートミルク・豆乳・アーモンドミルクが主流です。そしてなんと、今回スイスを代表とするスーパー『MIGROS』から、じゃがいもミルクが新発売されました。
じゃがいもミルクの生まれ
スウェーデン発祥
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最初に製品化されたのは『DUG』というスウェーデンの科学と研究を進めるブランドから。ホームページによると、じゃがいもを利用したの新しい方法を研究をし続けている会社なのだそう。
特徴
じゃがいもミルクは、水・じゃがいも・菜種油、エンドウ豆のタンパク質から特許取得技術で製造されたのだそう。
その名もエマルジョン技術。
エマルジョン技術とは、どのような性質を持つ材料を使って混ぜ合わせるのかという乳化技術。 そして、双方を均等に分散しムラのない液剤に仕上げる、いわばミクロン単位を問われる分散技術。
さらに、従来のビーガンミルクと比べてビタミン・カルシウム・葉酸・天然香料などの栄養素が豊富に含まれており、また、低脂肪、ラクトース(乳糖)、牛乳、大豆、グルテン、ナッツを含まないため、アレルギーのある人に適しているそうです。
良いこと尽くめですね?
環境にも優しい?
ジャガイモの栽培に必要な水と土地は、オートミルクに使うの半分の量で済むため、将来性にも優れています。また、牛乳と比較すると、二酸化炭微排出量が 67% 少なく、以前の代表的な代替品であるアーモンドミルクよりも二酸化炭素排出量がさらに少ないと言われています。
この先、もう少し値段を抑えたじゃがいもミルクが出てきそうな予感がします。
今の発売価格は『MIGROS』で2.60スイスフラン。
そもそもビーガンとは?
ビーガンの人々は、動物性のものを一切口にしません。肉・魚はもちろんのこと、卵・乳製品・はちみつも口にしません。
日本ではまだまだマイナーなビーガンですが、海外では健康や美容、環境を考慮して、またトレンドとしてもライフスタイルに取り入れている人が沢山います。
なぜ日本ではやらない?
私なりの意見としては、文化・宗教の違いだと思います。スイスなどのヨーロッパの国々ではあらゆる国籍の人が共存しています。例えばスイス、現在人口の25%は外国人なのです。ヨーロッパ中から、ユーゴスラビアからの移民、アフリカからの難民などなど。例えば、イスラム諸国から来た人は、豚肉を一切食べません。また、インドから来た人は牛肉を食べません。(会う人会う人でインドの方は、菜食主義の方が多い気がします。)
そして、何かしらその食文化の間をとるためにビーガンの製品が出回っている気がします。
日本は外国人率、2~3%であり、ほぼ同じ人種の集まりであるために、食に大きな差は生まれないのだと思います。最近では、おしゃれなカフェとして登場したりもしているようです。とはいっても、精進料理は、いたってビーガン食ですよね。意外と身近にあるものですね。
敏感な外国人
こちらに住んでいて思うのは、自分が何を口にしているのか、安全なものなのか、食に関してとても敏感な方が多いです。少しでも体に異常が出ればアレルギー検査に行く人なども。
また、生き物について考え、動物をもっと生かしていける、そういう考えのもとビーガンや菜食主義になられる方もたくさんいます。
イメージ・トレンド
またあとは、インフルエンサーなどによるイメージ効果です。例えばビーガンを最新のトレンド化としたり、美容に良い、ダイエットに効果的、低カロリー、そして環境にも良い、そういうことをうたい文句に発信している人がSNS上では見受けられ、そういううたい文句を製品に表記している商品もたくさんあります。
最近では、食べ物以外の物、例えば靴や化粧品などにもビーガン表記がされることがあり、むしろ気づかされることも多いです。私の使っているマスカラもビーガン表記されていました。では、「ビーガン表記されてないものには、いったい何が入っているの?」となりますよね。
はたして本当に健康的?
良いイメージが目立つビーガンですが、ビーガン=健康と一概には言えません。身体は一人ひとり違います。特に、ビーガンや菜食主義の方にはたんぱく質が不足しがちであると言われています。
またビーガンの加工食品にはさまざまな添加物が加えられています。
飲んでみた
3種類のテイスト
発売されているのは、この3種類
下には、「USE AS MILK」ミルクのように使って!と書いてありますね。
左から、無糖・オリジナル・バリスタ。
バリスタは珈琲用であり、泡立ちがよくなるように作られています。
一応参考程度に、裏側も載せておきます。5つの言語で表記されています。ジャガイモミルク、これから各国へ飛び立つのですね。
味はというと
味に変な癖、臭みなどはなく、豆乳のようです。
最初にジャガイモミルクと書かれているのを見たときは、正直、目を疑いました。味を想像したくなかったのです。。しかしながら、もし何も言われないままであったら、これがじゃがいもから作られたとは疑うほど、まろやかな飲みやすい味です。
個人的には、少し砂糖が入った『オリジナル』、『バリスタ』が飲みやすかったです。しかしダイエット中など頑張れそうなときは『無糖』も飲めそうな感じです。豆乳でも無糖のものは単体で飲むにはきついときがありますよね。『バリスタ』なぜか同じ砂糖の分量の『オリジナル』よりも甘く感じ、さらに飲みやすかったです。
おわりに
食文化おもしろいですよね。日本にいるときは、ビーガンのことなどほぼほぼ考えたことがありませんでした。世界に出てみるとこの有様。様々な国籍、文化、考え方を持った人々と接するのは本当に趣深いです。人それぞれ信じているものは違います。
それぞれの考えを尊重しつつ、それぞれの良いところをとって環境への配慮もしていけると良いですよね、
じゃがいもミルクのおかげで色々とまた考えさせられました。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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