環境に優しいトイレの革命 “Kompotoi” made in Switzerland

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革命的なトイレ

この革命的なトイレ、たまたまチューリッヒの山道を歩いていて見つけました!

なのでスイスに住まれている方は既にご存じかもしれません。

その名も『コンポトイ(Kompotoi)

Kompo“はドイツ語で、私の憶測では、”Kompositum”(”組み合わせ”を表す言葉)の略称ではないかな、と思います。もし分かる方がいましたら、是非コメントなどで教えていただきたいです。

”Toi”はドイツ語で”Toikette”(トイレ)を指します。

トイレの中まで木製!?

こちらのトイレ90%木製です。

ドアを開けて入ってみて、まず驚きなのが・・・・

 

え?木くず???

トイレの仕方

そうなんです、トイレの中に流す水はなく

  1. トイレをします(小・大どちらでも)
  2. 専用のトイレットペーパを使います
  3. スコップを使って木くずを上からかぶせます

 

・・・終わりです。

革命的ですよね!!(笑)

もちろん賛否両論あるとは思いますが、私としては、環境に良い、そして一番驚きなのが、イヤな臭いが全くない!ということで大賛成したいのです。

しかし便座の写真のように、便座の上に木くずが散らかってしまうのは残念なポイントかもしれません。

トイレットペーパーも色が濃く、特別な紙質のようでした。

 

また、男性用だけのものあります。

 

トイレの中にコンセプトのイメージ図が貼ってありました。

動物からの物を肥料にするように、人間からの物もそうしてしまおう!という考えです。

私も先ほど述べたように、一見、環境に良さそうですが、さて本当にそうなのでしょうか。

調べてみました。

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人間の排泄物は肥料になるのか

可能である

コンポトイ(Kompotoi)』のコンセプトでもある、”堆肥化”を行えば、病原体を含んでいる菌を熱で殺すことができるので人間の排泄物でも肥料として安全に使用することができるのだそう。

堆肥化とは、細菌・虫・真菌によって分解されるまで、野菜の皮や肉の骨、また排泄物など大量の濡れたごみを放置、そして時々混ぜることで、物を分解し続けるために必要な酸素を流入させながら行う肥料へのプロセスです。堆肥は約71℃まで上昇し、これは主な病原体を殺すには十分な温度となります。
日本では鎌倉時代からこのシステムが使われていたようです。第二次大戦後、マッカーサー率いるGHQによって、日本の野菜に人間の排泄物による細菌と寄生虫が多数混入していたことを理由に日本での人糞肥料は禁じられました。
現代では、伝統的なシステムとして、または、環境への配慮として使っている人々もいるようです。

問題点

問題点とされるのは、処理された土壌の中に抗菌ハンドソープの消毒剤などの医薬品を摂取したミミズがいることなどです。

しかし、これが実際に私たちに危害を加える可能性があるかは不明なのだそう。

がしかし、虫研究の主任研究者でさえ、リスクは推測的であり、このシステムを使用する利点は”明確である”としています。

現在の利用

こちらの『コンポトイ(Kompotoi)』はチューリッヒからすぐ行ける、市内で一番高い山、ユトリベルクへ行く途中で見つけました。

現在は山道イベントなどでの公共用トイレとして多く使われています。
また、一戸建て住宅に加えて、アパート商業ビルにも既に入っているようです。

おわりに

このトイレ、全く臭いがないところが一番驚いたポイントです。

個人的には、少しでも資源を無駄にしない環境を作る上で、さらに増えていくと良いのではないかと思います。

改めて思ったのですが、「トイレ」の技術は”既に”すごいですよね。今の機能を兼ね備えたトイレが発明された時点で革命と言って良いと私は思います。

面白いことに、国によってはトイレットペーパは流してはいけないというルールも存在します。下水管が細くて詰まりやすい、トイレットペーパーの質が悪く水に溶けにくいなどの理由があるそうです。ギリシャに行ったことがありますが、トイレットペーパはゴミ箱にいれなければいけませんでした。そうすると、やはり”臭い”が気になります。

色々な面でメリットやデメリットがあると思いますが、少しでも地球に優しい環境づくりができると良いな~と思います。

最後までご覧頂き、ありがとうございます。

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